はじめに
梅雨はあまり好きではありません。
ジメジメするし、洗濯物は乾きにくい。バイクにも乗りにくくなります。仕事へ向かう足取りも、少し重くなる気がします。
それでも、そんな時期だからこそ楽しめることもあります。家でコーヒーを飲みながら、のんびり読書をする時間です。窓の外の雨音を聞きながら本を読んでいると、不思議と物語の世界に入り込みやすい気がします。
今回は、そんな梅雨の時期になると思い出す小説を5冊紹介したいと思います。
『流浪の月』
自分の居場所を失ってしまった少女と、訳ありの青年が出会う物語です。幸せも真実も生き方も人それぞれ。登場人物たちは様々な悩みや困難を抱えながらも、自分なりの人生を必死に生きています。
読んでいるうちに、それぞれの気持ちや考え方に引き込まれ、気付けば一気読みしていました。決して明るいだけの物語ではありませんが、静かに心に残る作品です。
雨の日の少し落ち着いた空気とも相性が良く、梅雨の時期になるとふと思い出します。
『流浪の月』はこちら
『言の葉の庭』
この作品はアニメを観たあとに小説を読みました。
映像でも十分に美しい作品でしたが、小説では登場人物たちの背景や心情がより詳しく描かれていて、さらに物語に入り込むことができました。
それぞれの登場人物が違う悩みや立場を抱えながら生きていて、その視点から描かれる物語も魅力のひとつです。そして何より、雨の描写が印象的でした。
梅雨の時期に読むと作品の空気感と現実の景色が重なり、より物語の世界に浸ることができます。個人的にはラストも好きで、読了後もしばらく余韻に浸っていました。
『言の葉の庭』はこちら
『国盗り物語』
何者でもなかった斎藤道三が一国の主へと成り上がり、その後は織田信長の時代へと繋がっていく歴史小説です。裏切りや謀略が描かれる場面も多く、どこかダークな雰囲気があります。
個人的には、その重厚な空気感が梅雨の時期に不思議と合う気がしています。晴れた日に爽快に読むというより、雨音を聞きながらじっくり読み進めたくなる作品です。
また、この作品をきっかけに歴史小説の世界が広がるのも魅力だと思います。『太閤記』や『覇王の家』など、別の作品へ繋げて読む楽しさもあります。
『国盗り物語』はこちら
『インビジブルレイン』
誉田哲也さんの姫川玲子シリーズの中でも印象に残っている一冊です。タイトルにも「レイン」とあるように、梅雨になると思い出す作品でもあります。
事件を追う緊張感はもちろんですが、姫川班のメンバーたちのやり取りや人間関係も魅力です。
シリーズを読んでいると登場人物への愛着も湧いてきます。ミステリーとしての面白さだけでなく、それぞれの人物が抱える葛藤や想いにも引き込まれました。
雨の日に少し重厚なミステリーを読みたい人にはおすすめの一冊です。
『インビジブルレイン』はこちら
『いま、会いにゆきます』
この作品は私にとって少し特別な一冊です。きっかけは映画でした。
当時、竹内結子さんが好きで映画を観たのですが、観終わったあとも物語の余韻がなかなか消えませんでした。「もう少しこの世界にいたい」そう思い、小説も手に取りました。
小説では映画では描ききれない登場人物の気持ちや背景に触れることができ、さらに作品の世界に浸ることができました。
そしてこの作品を思い出す時、一緒に浮かんでくるのがORANGE RANGEの「花」です。当時よく聴いていた曲で、今でも梅雨の時期になるとこの作品と一緒に思い出します。
私にとっては、物語そのものだけでなく、その頃の思い出も含めて大切な作品です。
『いま、会いにゆきます』はこちら
おわりに
梅雨は決して好きな季節ではありません。それでも、雨の日に家でゆっくり本を読む時間は嫌いではありません。今回紹介した作品は、どれも梅雨になると自然と思い出す本ばかりです。雨音を聞きながら読書をすると、いつも以上に物語の世界へ入り込める気がします。
もし気になる作品があれば、この梅雨の時期に手に取ってみてください。

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